日本の海外旅行保険VS海外現地の医療保険〜中国編〜

世界の中でも、アメリカ・東南アジアに次いで海外旅行保険のお問い合わせが多いのが、私も滞在している中国

その理由は一目瞭然。外国人の医療費は高額にもかかわらず、中国現地には使い勝手のいい医療保険が無いからです。

日本人もたくさん駐在や生活をされているここ中国で、どれだけ日本の海外旅行保険が優位性が高いかをご紹介します!

中国の医療事情

中国では、外国人の医療費は非常に高額になります。

日本人が、永住もしくは長期在住している国のトップはアメリカで、413,000人

次いで中国の135,000人。この2国が圧倒的に多数です。

どちらも外国人にとっては、医療費が非常に高額であることも共通しており、海外旅行保険の問い合わせの多い理由もうなづけます。

ちなみに中国の外国人向け病院やクリニックでは、風邪で通院しても5万円はすぐにかかります。骨折で30万円盲腸なら150万円以上かかることも当たり前。個室ベッド代も1日5万円〜10万円と、非常に高額です。

一方ローカルの病院ではこんなにかかりませんが、連日の大混雑で診察待ち3時間、診察3分と言われています。また言葉の通じない外国人は嫌がられ、通訳付きのVIPへ回され結局高額な医療費となります。

入院や手術の際には、必ず高額な保証金を要求され、支払うまでは例え緊急でも診察すらしてくれない病院も多い状況。

衛生状態が悪い病院も多く、また交通事故が多発している中国。正に保険は欠かせない安心のお守りとなります。

それではそんな中国の現地医療保険と、日本の海外旅行保険の比較をしてみましょう。

今回の比較について、日本の海外旅行保険は一般的なタイプから。中国現地の医療保険には、中国在住の日本人には有名な日系アシスタントサービス会社が、中国の保険会社と合同で提供している医療保険のデータを使います。

まずは保険料と補償内容の比較から

中国で緊急搬送や手術をすれば、あっと言う間に数百万円!

1,年間保険料

  • 日本の海外旅行保険:ある大手保険会社の一般的なプランで69歳まで一律で年間178,610円。70歳を超えると同様のプランが276,470円ほどになります。
  • 中国現地医療保険:60歳までは年間8,000元+年会費2,000元(現時点のレート1元17.26円。日本円で172,600円)。61歳を超えると同様のプランでも207,120円になります。

保険料は意外にも、どちらもあまり変わらない状況です。中国の医療保険の方が、もっと安いとお感じになっていたのではないでしょうか。

2,補償内容

上記の保険料のプランで、どれだけの補償が手にできるかを見てみましょう。

  • 日本の海外旅行保険:傷害死亡・後遺傷害500万円、疾病死亡500万円、治療救援費用1,000万円、賠償責任5,000万円、携行品10万円、手荷物遅延10万円、航空機遅延2万円
  • 中国現地医療保険:傷害死亡・後遺傷害2,589万円、疾病死亡518万円、傷害治療費173万円、疾病治療費346万円、歯科治療17,000円、臨時費用(中国で死亡した場合に、ご遺族が中国に来られる費用や宿泊代、遺体処理費用など)518万円

補償内容で比較すると、一見中国の現地医療保険も良さそうに見えます。しかし、事故率の低い傷害死亡などを高額に設定し、一番必要性のある治療費用は海外旅行保険の半分以下。高額な中国での治療費には心もとありません。

海外旅行保険には無い歯科治療が付帯されていますが、17,000円の限度では一回の治療費にもなりません。逆に賠償責任や携行品など、あると便利な補償は日本の海外旅行保険にしっかり付帯されています。

保険料と補償内容のバランスから見ると、外国人である私達には日本の海外旅行保険が絶対に安心です。

参考までに、この中国現地医療保険は、配偶者とお子様は、補償限度額が上記の7割までしか付帯できません。もはや全く足らないと言わざるを得ません。

3,利用できる病院

これ、非常に重要です。高額な医療費の中国では、特にキャッシュレス対応までしてもらえないと不安は増大。

  • 日本の海外旅行保険:提携病院は上海で8病院。それ以外の病院でも、事前に連絡すればほぼ全てキャッシュレス対応可能。日系・外資系クリニックもOK。
  • 中国現地医療保険;上海で利用可能な指定病院が限定されており、そこではキャッシュレス対応も可能であるが日系・外資系クリニックは無し。指定病院以外では、保険の対象にもなりません

そうです。日本人にとって一番行きたい、日系クリニックは中国の医療保険では殆ど、もしくは全く利用が出来ないのです。

保険利用可能なエリアは全く違います

中国の医療保険は、中国大陸の中しか利用できません。

4,利用可能なエリア

  • 日本の海外旅行保険:日本以外の全世界。3ヶ月以上の長期プランであれば、日本一時帰国中も最長30日まで利用OK。
  • 中国現地医療保険:中国大陸内のみ利用OK。台湾・香港・マカオも利用はできません

保険料は大差が無くとも、利用できるエリアのこの違いも世界を飛び回るあなたには大きな違いでは無いでしょうか。また、中国で発病した病気やけがを日本で継続治療が出来るのも、日本の海外旅行保険にしか出来ません。

現地医療保険は、加入できる年齢や条件に大きな制約があります

中国現地医療保険は、加入する条件に様々な制約があります。

5,年齢条件

  • 日本の海外旅行保険:0歳から69歳までOK。70歳以上でも、保険会社によって年齢上限は無い会社もあり。配偶者やお子様に対する制限も無し。
  • 中国現地医療保険;新規加入は、18歳から69歳まで。配偶者は20歳から60歳のみ。お子様は4歳から22歳限定。

かなり限定されています。この中国現地医療保険に限らず、中国で加入できる他の医療保険も新規加入は概ね65歳までです。あくまでも駐在員の方をベースに設計されているからです。

そして非常に大きな違いは、海外旅行保険はお子様だけでもご加入可能であるのに対して、この中国医療保険はそういう加入は出来ないのです。つまり、主たる方とご家族が一緒に加入しなければなりません。

6,告知事項

  • 日本の海外旅行保険:現在の健康状態や、過去3年以内の保険利用の回数など、保険会社によって違うが概ね1〜2個程度の簡単な告知のみ。一切告知を問わない保険会社もあり
  • 中国現地医療保険:健康状態や喫煙、飲酒状況、家族や親戚の重大疾病状況など、詳細な健康告知が必要。告知内容によって、加入を断られたり引受に制限が付くケースもあり。

これも非常に重要な内容です。せっかく予算も内容も会社からの決済が取れても、告知で問題が出て加入が不可となったり引受に制限が出るケースも。

7,補償開始日

  • 日本の海外旅行保険:契約開始はいつでもOK。また契約手続きが完了したその日から補償開始可能
  • 中国現地医療保険;契約日は毎月1日か15日。また契約日以降通院は15日、入院は30日の待機期間(補償対象外期間)あり。契約日は自由な医療保険もありますが、待機期間は同様にあり。ケガについては初日からOK。

上記のように、中国の医療保険には通常待機期間があるのが一般的です。これはやはり、モラルリスクを防ぐ観点からです。小さなお子様の場合には、即補償が始まる海外旅行保険の方が、大きな安心となりませんか?

中国の保険は、支払いが悪く、対応もルーズ

中国の保険会社は、保険金支払を渋ったり、支払いを遅らせることも頻繁です。

私も中国では、現地の医療保険を扱うこともあります。

中国の日系企業で、事情によりどうしても中国の保険でなければならないというケースです。

しかし本当に中国の保険会社はルーズで、保険金支払いや苦情などのケースでは担当者が中々連絡が取れないことも少なくありません。

また、中国の医療保険には支払いの対象とならない治療などが細かく決められており、一度払われた保険金から、該当しない治療があったから返金して欲しいなどの、日本の海外旅行保険では考えられないことが多発しています。

もちろん日本の海外旅行保険も、保険対象外の治療が合った場合には後から返金を受ける、というルールになっていますが、そのあたりは日系クリニックの先生は分かっているので、後から返金要求を受けたケースなど聞いたことがありません

中国では、いかに保険金を少なく支払うか、支払うならいかに遅らせて支払うか、それが担当者の腕の見せ所なのです。

いかがでしたか?

現在中国にいらっしゃって、中国現地の医療保険にご加入されていらっしゃる方は、保険の見直しを検討された方がいいかもしれません。そんな時は、日本に一時帰国しなくても日本の海外旅行保険に加入できる専門家に、ご相談をお勧めします。
※参考記事
[blogcard url=”https://insurance-saveyou.com/” title=”海外に滞在したまま海外旅行保険に加入できる、海外の高額医療費に備えて日本の海外旅行保険!” content=”安心な日本の海外旅行保険に、日本への一時帰国をしなくてもご加入できる仕組みをご案内します!”] [blogcard url=”https://www.kaigai-hoken.info/foreign-ministry/” title=”外務省が日本の海外旅行保険加入を特に推奨する、14の国。” content=”日本の外務省が、海外旅行保険に加入を得に勧める14の国に、中国が入っているのをご存知ですか?”]

最後までお読みいただき、ありががとうございました!

海外でも日本でも安心な、日本の海外旅行保険まとめ

  • 中国では、外国人は高額な医療。病気や交通事故も多く、安心な保険が絶対に不可欠。
  • 日本の海外旅行保険は、中国現地の医療保険よりも様々な面で優れています。
  • 何よりも、中国の保険会社は中国独特の文化通りルーズで支払いが悪い。これが決定的な要因です。
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